セキュリティが強い仮想通貨取引所ランキング

500人の仮想通貨ユーザーにアンケートを取って分かった、本当にセキュリティが強い・安全性が高い取引所ランキングを発表します。

仮想通貨取引所に大切な資産を預けている以上、それぞれの取引所がどのようなセキュリティ対策で資産管理をしているのかは非常に重要です。

2018年には国内取引所のコインチェックザイフがハッキング被害にあったことで、より一層取引所のセキュリティ対策は重要視されるようになってきました。

しかし、仮想通貨初心者の方にとって、各セキュリティの概要や、各取引所ごとのセキュリティ対策を把握することは容易ではありません。

そこで、本記事ではセキュリティに関する基礎知識をはじめ、ユーザーが選んだセキュリティの強い取引所をランキング形式で紹介していきますので、取引所選びの参考にしてください。

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目次

500人のユーザーが選んだ、セキュリティの強い取引所ランキング

順位 取引所名 投票人数 口座開設
ランキング1位 GMOコイン 155人
2位 DMMBitcoin 132人
3位 ビットフライヤー 78人 停止中
4位 ビットポイント 39人
5位 ビットバンク 32人
6位 リキッド 26人
7位 コインチェック 14人
8位 ザイフ 12人 停止中
9位 SBIバーチャルカレンシーズ 6人
10位 フィスコ 5人
11位 フオビ 1人

※上記ランキングは仮想通貨ユーザー500人に「セキュリティが強い・安全性が高い仮想通貨取引所は?」と聞いたアンケートの結果です。複数選択不可で1社のみ選択してもらいました。

セキュリティが強い・安全性が高い取引所ランキング1位はGMOコインです。2位にDMM Bitcoin、3位にbitFlyerとなりました。特に上位2社は100票以上集め、3位以下の取引所と大きく差を開いています。そして、BITPOINT、bitbankと続きます。

1位・2位のGMOコインとDMM Bitcoinは運営元のグループ会社が金融関連・インターネット関連の事業を手がけており、その影響で信頼性を得ていることが推測できます。

また、3位のbitFlyerは取引量や利用者の数で日本トップクラスの実績を誇っていたためユーザーからの支持を得たと考えられます。4位・5位のBITPOINT、bitbankは盗難事件にも合わず堅実に運営を進めてきた取引所です。

もし、取引所選びでセキュリティを意識されているのであれば、上位3社の中から選ぶことをおすすめします。

次に、上位5つの取引所の詳細とセキュリティについて解説していきます。

セキュリティが高い取引所ランキング1位【GMOコイン】

GMOコイン

GMOコインとは

500人の仮想通貨ユーザーが選んだ「セキュリティが強い・安全性が高い取引所」ランキング1位はGMOコインです。

仮想通貨取引所GMOコインはGMOグループの傘下にある取引所で、GMOグループは金融関連事業に加え、インターネットサービス事業においても実績やノウハウが豊富です。

なかでも、GMOグループ傘下のGMOクリック証券は為替FX取引高世界一の座を取得しており、仮想通貨事業でもその安全性やサービス内容に期待できます。

また、初心者の方にとって、取引所のサイトや注文画面は操作しやすいものであればあるほど、安心して利用できます。GMOコインは、初心者の方でも直感的に操作ができるアプリ「ビットレ君」を開発しており、初心者から上級者に愛用されています。

その他、「アルトコインのレバレッジ取引ができる」「各種取引手数料が無料」など取引所としても魅力の多い取引所です。

GMOコイン概要
運営会社 GMOコイン株式会社
金融庁登録番号 関東財務局長 第00006号(仮想通貨交換業)
取扱通貨 ビットコイン
ビットコインキャッシュ
イーサリアム
リップル
ライトコイン
入出金手数料 無料
取引手数料 基本無料
※Takerのみ0.01%
レバレッジ 最大10倍
公式サイト

GMOコインのセキュリティ対策

GMOコインが採用しているセキュリティは以下の通りです。

セキュリティ 有無
コールドウォレット
マルチシグ
SSL暗号化 A
資産の分割管理
2段階認証

【公式】GMOコインのセキュリティ紹介ページ

GMOコインでは、即時送金に必要な分以外の仮想通貨はコールドウォレットに保管しており、「アカウントの乗っ取り」「不正アクセス」といった悪意のある第三者からのサイバー攻撃に対しても徹底して対策しています。

GMOコインは、取引所の主なセキュリティ対策はすべて取り入れており、会社としても信用度が高いため非常に安全性の高い取引所であることがわかります。

他の取引所と比べて少し劣るセキュリティはSSLのセキュリティレベルです。SSL暗号化通信のランクは安全性が高いものから「A+」「A」「A-」「B+」の順に区別されており、一部の他の取引所が「A+」を取得しているのに対して、GMOコインは現在「A」のランクです。

セキュリティが高い取引所ランキング2位【DMM Bitcoin】

DMMビットコイン

DMM Bitcoinとは

500人の仮想通貨ユーザーが選んだ「セキュリティが強い・安全性が高い取引所」ランキング2位はDMM Bitcoinです。

仮想通貨取引所DMM BitcoinはDMMグループの傘下にある取引所で、DMMグループの「DMM 株」「DMM FX」「DMM CFD」といった金融事業およびインターネットサービス事業のノウハウを活かして運営されています。

DMM Bitcoinは、GMOコインとサービス内容やグループ会社の傘下であることなど、似ている部分が多くよく比較対象にされます。

また、他の取引所よりもやや後発スタートでしたが、2017年末ごろにCMで芸能人でモデルのローラさんを起用したことで、認知度を急激に伸ばした取引所でもあります。

初心者の方はセキュリティをはじめ、取引所ごとの手数料や使い方で悩まれることもあるのではないでしょうか?

DMM BitcoinはLINEで365日のカスタマーサポートを提供しているため、緊急時や不明点があればすぐに解消することができますし、セキュリティ内容についても確認することが可能です。

DMMBitcoin概要
運営会社 株式会社 DMM Bitcoin
金融庁登録番号 関東財務局長 第00010号(仮想通貨交換業)
取扱通貨 ビットコイン
ビットコインキャッシュ
イーサリアム
リップル
ライトコイン
ネム
入出金手数料 無料
取引手数料 無料
レバレッジ 最大4倍
公式サイト

DMM Bitcoinのセキュリティ対策

DMM Bitcoinが採用しているセキュリティは以下の通りです。

セキュリティ 有無
コールドウォレット
マルチシグ ×
SSL暗号化 A
資産の分割管理
2段階認証

【公式】DMM Bitcoinのセキュリティ紹介ページ

DMM Bitcoinのセキュリティに対する管理が厳重なのは確かですが、マルチシグについては採用しておりません。そのため、悪意のある第三者もしくは内部の人間に秘密鍵を使って悪用されてしまえば流出のリスクが高まります。

アンケート結果の順位は高く、会社としても信頼できますが、マルチシグを備えていないため他の取引所よりもややセキュリティ面で不安が残ります。

また、DMM BitcoinもGMOコインと同様にSSL暗号化通信の安全性ランクが「A」であり、一部の他の取引所よりもやや安全性で劣ります。

ただし、これらの不足部分は今後改善される可能性が高く、また、DMMグループの金融ノウハウを活かしたセキュリティ施策を行い、更なるセキュリティ体制の向上が期待できます。

セキュリティが高い取引所ランキング3位【bitFlyer】

bitflyer

※2019/3/21現在、bitFlyerは新規口座の受付を休止しています。

bitFlyerとは

500人の仮想通貨ユーザーが選んだ「セキュリティが強い・安全性が高い取引所」ランキング3位はbitFlyerです。

bitFlyerは2014年1月9日に設立された、国内でもトップクラスの実績を誇る取引所です。GMOコインやDMM Bitcoinと異なり、元々大きなグループ会社の傘下にある会社ではなく、ゴールドマンサックスをはじめとした外資金融関連の知識を持ったメンバーを中心に運営されています。

また、bitFlyerは大手の有名企業である「電通デジタルホールディングス」「リクルート」「三菱UFJキャピタル」などからも出資されており、過去には取引所の利用者数・取引量・資本金で国内No.1の実績を残しています。

取引所の主な特徴は「簡単売買で注文が簡単に行える」「レバレッジ専門の取引サイトがある」「独自のサービスを多く提供している」などがあります。

このように総合的に見てもbitFlyerは信頼度・実績共に優れた取引所です。

bitFlyer概要
運営会社 株式会社 bitFlyer
金融庁登録番号 関東財務局長 第00003号(仮想通貨交換業)
取扱通貨 ビットコイン
ビットコインキャッシュ
イーサリアム
イーサリアムクラシック
ライトコイン
モナコイン
リスク
入出金手数料 0~756円
取引手数料 0~0.15%
レバレッジ 最大15倍
公式サイト

bitFlyerのセキュリティ対策

bitFlyerが採用しているセキュリティは以下の通りです。

セキュリティ 有無
コールドウォレット
マルチシグ
SSL暗号化 A+
資産の分割管理
2段階認証

【公式】bitFlyerのセキュリティ紹介ページ

bitFlyerは、保有している仮想通貨の80%をコールドウォレットで保管したり、マルチシグ2段階認証などの基礎となるセキュリティについては徹底的に取り入れています。

また、SSL暗号化通信のセキュリティレベルは最高レベルの「A+」を取得しているため、インターネット上から個人情報やクレジット情報などのデータ流出する可能性は非常に低いです。

2018年1月25日にはセキュリティサービスを提供している「Spreen」が世界に存在する140箇所の取引所に対してセキュリティ評価をしたところ、bitFlyerは海外大手取引所のCoinbaseと並び世界一の評価を受けています。

参考文献:ビットフライヤーがセキュリティ評価で世界第一位を獲得!!

セキュリティが高い取引所ランキング4位【BITPoint】

BITPoint

BITPointとは

500人の仮想通貨ユーザーが選んだ「セキュリティが強い・安全性が高い取引所」ランキング4位はBITPointです。

BITPointは、上場企業である株式会社リミックスポイントの子会社として2016年に設立された仮想通貨取引所です。上場企業が管理している安心感や、楽天証券の元システム本部長がCTOを務めるなど、セキュリティ面で他の取引所よりも優位性があります。

取引所の特徴としては「FX取引で有名なMT4を利用できる」「レバレッジ倍率最大25倍」「各種手数料が安い」などの特徴があり、CMではプロサッカー選手の本田圭佑さんを起用したことで話題になった取引所です。

BITPointは後発スタートの取引所ですが、他の取引所よりもコストが抑えられており、今後の動き次第ではユーザーからの評価も上がる見込みがあります。

BITPoint概要
運営会社 株式会社ビットポイントジャパン
金融庁登録番号 関東財務局長 第00009号(仮想通貨交換業)
取扱通貨 ビットコイン
ビットコインキャッシュ
イーサリアム
ライトコイン
リップル
入出金手数料 無料
取引手数料 無料
レバレッジ 最大25倍
公式サイト

BITPointのセキュリティ対策

BITPointが採用しているセキュリティは以下の通りです。

セキュリティ 有無
コールドウォレット
マルチシグ
SSL暗号化 A+
資産の分割管理
2段階認証

【公式】BITPointのセキュリティ紹介ページ

BITPointはbitFlyerと同様に基本的なセキュリティはすべて備えており、SSL暗号化通信のレベルにおいても最高ランク「A+」を取得しています。

また、GMOグループやDMMグループと同様に運営組織が大きいため、セキュリティ周りは厳重に整備されていると考えられます。

2018年8月にはサイバーセキュリティソフトの「AppGuard」を導入しており、外部からのウイルスをすぐさま検知できる対策を行なっています

セキュリティが高い取引所ランキング5位【bitbank】

bitbank

bitbankとは

500人の仮想通貨ユーザーが選んだ「セキュリティが強い・安全性が高い取引所」ランキング5位はbitbankです。

bitbankは2014年5月に設立された仮想通貨取引所で、国内で数少ないXRP(リップル)を現物売買できる取引所としてユーザーに愛用されています。

bitFlyerと同様に、大企業のグループ傘下として運営を開始したわけではありませんが、取引画面の使いやすさやセキュリティにおいては、ネットでもポジティブな投稿が多く上がっており、堅実にユーザーの信頼を勝ち取ってきた取引所と言えます。

取引所の特徴としては「取引手数料が安い」「仮想通貨XRPの取引量が多い」などの特徴があります。

2017年には多くの方々が仮想通貨投資を開始しましたが、bitbankは長期間に渡る取引手数料0円キャンペーンの実施や、時価総額2位に上り詰めるXRPを取り扱う取引所としてPRしたことで、取引所としての地位を高めてきました。

bitbank概要
運営会社 ビットバンク株式会社
金融庁登録番号 関東財務局長 第00004号(仮想通貨交換業)
取扱通貨 ビットコイン
ビットコインキャッシュ
イーサリアム
リップル
ライトコイン
モナコイン
入出金手数料 0~756円
取引手数料 基本無料
※キャンペーン中
レバレッジ 無し
公式サイト

bitbankのセキュリティ対策

bitbankが採用しているセキュリティは以下の通りです。

セキュリティ 有無
コールドウォレット
マルチシグ
SSL暗号化 A+
資産の分割管理
2段階認証

【公式】bitbankのセキュリティ紹介ページ

bitbankは、BITPointとbitFlyer同様にすべてのセキュリティ対策を採用しており、大手グループの参加ではないものの運営歴も長いため安心できます。

bitbankのコールドウォレットはマルチシグで管理されています。そのため、外部から不正にアクセスし仮想通貨を盗もうとしても、秘密鍵ひとつでは資金を移動させることはできません。

また、bitbankはビットコインセキュリティ専門企業の「BitGo」と提携しており、秘密鍵による顧客資産の管理や、安全かつ安定したサービスの提供を実現しています。

取引所の選びで必要なセキュリティ対策の知識

セキュリティ対策の知識

仮想通貨取引所を選ぶ際に把握しておいてほしいセキュリティの項目を以下にまとめました。

  • コールドウォレット
  • ホットウォレット
  • マルチシグ
  • SSL暗号化通信
  • 2段階認証
  • 資産の分割管理
  • 会社の信頼性

順に解説していきます。

コールドウォレットとは

コールドウォレットとは仮想通貨を保管する方法のことで、別名「コールドストレージ」とも呼ばれています。

コールドウォレットは、インターネット環境から完全に切り離した状態で保管されるため、悪意のある第三者による不正アクセスで仮想通貨が流出するリスクを大きく抑えることができます。

しかし、物理的な管理方法になるため、紛失や盗難が発生しないように厳重に管理する必要があります。また、頻繁な出し入れや支払いなどには使用しにくく、あくまで保管を目的に利用されるウォレットです。

コールドウォレットの種類としては、秘密鍵を紙に記載した「ペーパーウォレット」、コインや金属、専用デバイスなどで秘密鍵を管理する「ハードウェアウォレット」があります。

2018年に起きたcoincheckのNEM盗難事件をきっかけにコールドウォレットの認知は広まりました。コールドウォレットは流出の可能性を限りなく低くできるので、多くのユーザーが利用し始めました。

ホットウォレットとは

ホットウォレットもコールドウォレットと同様に仮想通貨を保管する方法のことで、別名「ホットストレージ」とも呼ばれています。

コールドウォレットが「金庫」だとすればホットウォレットは「財布」のような存在で、それぞれセキュリティ面や管理のしやすさが異なります。

ホットウォレットは常時インターネット環境に接続された状態で保管されるため、頻繁な仮想通貨の出し入れや支払いに向いているウォレットです。

ただし、インターネット上で悪意のある第三者による不正アクセスで仮想通貨が流出するリスクがあります。

ホットウォレットの種類としては、取引所での購入や預入をする際に利用する「ウェブウォレット」やスマートフォンアプリの「ソフトウェアウォレット」があります。

取引所にもよりますが、通常はコールドウォレットとホットウォレットは併用して利用されることが多く、コールドウォレットには大金を保管し、ホットウォレットには少額だけ入れておく使われ方をします。

2018年にハッキング被害を受けたcoincheckやZaifでは、外部からホットウォレット上にある仮想通貨が盗まれています。もし、自身が大切な資金を預けている取引所がハッキング被害にあった場合、資金の引き出しができなくなってしまいます。

そのため、取引所ごとに資産を分割したり、コールドウォレットで自分の資産を管理するなど、リスクを最小限に抑える対応をすることが重要です。

マルチシグとは

マルチシグ(マルチシグネチャー)は、仮想通貨を送付する際の署名で複数の秘密鍵を必要とするセキュリティ技術のことです。

マルチシグを利用するメリットは主に3つあります。

  • 外部からのハッキング対策
  • 内部の人間による横領対策
  • 秘密鍵の紛失時のリスクヘッジ

順に解説していきます。

外部からのハッキング対策

マルチシグは複数の秘密鍵を保有するので、仮に仮想通貨を移動させるための秘密鍵が1つハッキングされたとしても、別の秘密鍵がなければ仮想通貨の送金をさせることはできません。また、悪意のある第三者が2つ以上の異なるプラットフォームに侵入し秘密鍵を取得することは非常に困難です。

2018年1月にcoincheckが仮想通貨NEMを流出してしまったのも、マルチシグを導入していなかったことが原因です。

内部の人間による横領対策

マルチシグを導入していない場合は、秘密鍵を管理している人間ひとりの一存で横領できてしまいます。しかし、マルチシグを利用すれば複数人の秘密鍵が必要になるため横領の難易度が上がります。

実際に、2011年に起きたマウントゴックス事件も内部による犯行とされています。マウントゴックスもマルチシグを導入していれば、流出事件は起こらなかったかもしれません。

秘密鍵の紛失時のリスクヘッジ

通常、仮想通貨のアドレスを紛失してしまうとウォレットへはアクセス不可になり、アドレス内の資金を利用することができなくなりますが、マルチシグを利用すれば秘密鍵を1つ紛失してしまっても資産を失わずに済みます。

ただし、2つ以上の秘密鍵を紛失してしまった場合は、資金を取り出すことができなくなりますので、1つの秘密鍵を紛失した時点で別のウォレットへ移行させる必要があります。

SSL暗号化通信とは

SSL暗号化通信とは、インターネット上でやりとりされる個人情報や決済情報などの通信情報を暗号化する技術のことです。SSL暗号化通信を利用することで、悪意のある第三者からの盗聴・改ざん、なりすましのリスクを防ぐことができます。

国内ではすべての取引所がSSL暗号化通信を採用していますが、それぞれ安全性のランクは異なります。

暗号化通信の安全性のランクは上から「A+」「A」「A-」「B+」というようにランク分けされており、ランクが高いものほど暗号が複雑で不正を働くことが難しいとされています。

2段階認証とは

2段階認証とはIDやメールアドレス、パスワードを入力してログインする手順に加えて、ランダムに生成された6桁のセキュリティコードでログイン認証を行うことを指します。

2段階認証の主な生成・受信方法は「専用アプリでの認証」「SMS認証」「メール認証」の3つで、特に専用のアプリでの認証がセキュリティレベルが高いとされています。

合計でログイン作業を2回行う必要があるため毎回手間がかかりますが、スマホを紛失した際や悪意のある第三者からログインにおいて、資金の流出リスクを下げることができます。

2段階認証は取引所開設後に必ず行いましょう。

資産の分割管理とは

顧客の資産と運営会社の資産が混同しないように分割し、日本円は銀行口座で保管、仮想通貨はウォレットで保管するセキュリティ対策です。

また、取引所にもよりますが、万が一取引所に入金されている日本円や仮想通貨が盗難にあった場合に、すぐに検知できるように定期的に資産の算定も行われています。

会社の信頼性

取引所ごとに設定されているセキュリティ対策も取引所選びで重要ですが、運営会社の過去の事業実績や運営メンバーも同じくらい重要です。

例えば、GMOグループのように過去に金融関連事業やインターネット事業で実績が豊富な会社の場合は、仮想通貨事業を始める以前からサーバー管理やセキュリティ対策で知見があるため、資金の流出リスクは低いと考えられます。

今後は国内外で新たな取引所が出てくる可能性もありますので、その際にはセキュリティ対策の他に運営会社についても調べていると、より安心して取引所を利用することができます。

仮想通貨取引所を利用するリスク

Q&A

資産流出リスク

取引所に資産を預けて流出が起こる可能性は大きく分けると「外部からのハッキング」「内部の人間による横領」の2つです。

取引所に預けておけば安全ということはないので、自己資金の多くを取引所に預けたり、ひとつの取引所に資産を預けるのは控えましょう。ハッキング被害はハードウェアウォレットの利用や取引所を分散して利用することで最小限に抑えることができます。

また、会社の横領問題については、会社の信頼性やマルチシグを採用しているかどうかを確認することで、問題が起きそうな取引所を避けて利用することができます。

個人情報漏洩リスク

国内取引所の口座開設をした際には、本人確認のために個人情報を提供することになっています。

そのため、取引所が外部から攻撃されると、個人情報が漏洩し資産状況や口座のパスワードの推測をされるなど、資産流出の原因になります。

取引所ごとに同じパスワードを利用していると被害が拡大する可能性がありますので、異なるパスワードを利用するようにしましょう

取引所での流出リスクを回避する方法

取引所ごとに様々なセキュリティ対策が行われていますが、預けている資産の流出を100%防ぐことはなかなか難しいです。

そのため、リスクを少なくするために、自分で買ったハードウェアウォレットで保管したり、複数の取引所を利用するようにしましょう。

 

また、分散型取引所を利用する方法もあります。分散型取引所では、内部の不正行為や外部からのハッキングといった問題の発生を避けることができます。

なぜなら、分散型取引所は中央に管理者をおかない非中央集権型の取引所だからです。

通常は、ユーザーが売買を安全かつ円滑に行うために取引所が仲介者として存在しており、個人情報や運用資金も取引所に委ねることになります。しかし、取引所が攻撃されてしまえばその情報は外部に流出してしまいます。

一方で、分散型取引所は中央に管理者がいないため、取引所に資産を預けることもなくユーザー自身がすべて管理します。また、資産管理や売買もブロックチェーン上で行われるため透明性が高く安全性が高いとされています。

過去に話題になった仮想通貨流失事件

過去の流出事件

1.coincheck盗難事件

2018年の1月末に、当時1.2を争う人気を誇っていた国内取引所のcoincheckがハッキング被害に遭い、約580億円相当の仮想通貨NEMが流出しました。

流出後の仮想通貨NEMは追跡不可能な状態にされており、結果的に流出したNEMを取り戻すことができずに終わっています。しかし、自己資金をcoincheckに預けていたユーザーへは補償が正式に決定され、2019年2月現在はすでに対応も完了されています。

coincheckが盗難被害にあった理由は、ホットウォレット上で仮想通貨NEMを管理しマルチシグを利用していなかったためです。当時時価総額で1位のビットコインと2位のイーサリアムはコールドウォレット保管とマルチシグを使ったセキュリティ対策を行なっていたため盗難被害に合うことはありませんでした。

マウントゴックスやcoincheckがハッキングされた原因は「セキュリティ対策不足」であったことが共通しています。また、この問題発生時に自身のウォレットで仮想通貨を保管していたユーザーは被害を回避できています。

大切な資産を守るためにも取引所に依存するのではなく、自身で仮想通貨を保管する対策をしていきましょう。

2.Zaif事件

coincheckの流出事件に続き、2018年9月には仮想通貨取引所Zaifも外部からハッキングを受けて、約70億円相当の仮想通貨が流出しています。

盗まれた仮想通貨とその額の内訳は、ビットコインが約42億5千万円、モナコインが約6億7千万円、ビットコインキャッシュが約21億円です。

Zaifは仮想通貨の一部をホットウォレットに保管しており、金融庁からは「ホットウォレットに保管されていた仮想通貨の割合が高い」と指摘されています。

また、金融庁は仮想通貨取引所Zaifを運営するテックビューロに対して業務改善命令をすでに出しており、そうした中で発生した問題であったため、金融庁や利用ユーザーからは厳しい声が出ていました。

知識不足のためにどの取引所が世間から信用されているのかの判断できない方は、TwitterなどのSNSで利用ユーザーの声を参考にしましょう。

実際、ハッキングが起きる前のZaifに関する投稿は、他の取引所と比べてネガティブなものが多く、セキュリティに対しても厳しい見方をされていました。

3.マウントゴックス事件

2017年~2018年で仮想通貨のハッキング被害にあった国内取引所はcoincheckとZaifですが、過去にはマウントゴックスもハッキングされて資産が流出しています。

2014年にサイバー攻撃を受けた影響で、マウントゴックスに顧客が預けていた資産が流出しました。マウントゴックスによると約114億円分のビットコインが流出したと発表されています。

しかし、この事件は内部の人間による犯行の可能性が高く、顧客資産を最も自由にバレずに動かすことのできたCEOのマルク・カルプレス氏への横領疑惑が高まっていました。その後もマウントゴックス事件の真犯人が誰なのかはわかっていません。

実は、マウントゴックスがハッキングに合った原因も、仮想通貨をホットウォレットで保管していたためです。これらを踏まえて、常時インターネット上で保管・管理されるホットウォレットでの資産の取り扱いには十分に注意する必要があることがわかります。

セキュリティの高い取引所ランキング:まとめ

ユーザー500人が選んだセキュリティが強い・安全性が高いランキングと各種セキュリティの概要、取引所を利用するリスクなどについて紹介しました。

今回のアンケーット結果でトップ3に選ばれたGMOコイン・DMMビットコイン・bitFlyerの3社は運営主体の実績が豊富であり、大々的にCMを打ち出すなどユーザーに対して安心・安全の取引所というイメージを上手に持たせることができた結果と言えます。

今現在は、金融庁の厳しい管理の元で取引所のセキュリティおよび管理体制が早急に改善されており、どこの取引所も必要最低限のセキュリティ対策ができています。

しかし、どんなにセキュリティ対策をしても取引所が攻撃されない可能性はゼロではありません。

個人のユーザーができる対策としては、取引所にすべての資産管理を委ねるのではなく、売買に利用しない仮想通貨を自分のウォレットで仮想通貨を保管・管理することです。

この記事を参考に、取引所のセキュリティやリスクについて把握していただければ幸いです。

 

順位 取引所名 投票人数 口座開設
ランキング1位 GMOコイン 155人
2位 DMMBitcoin 132人
3位 ビットフライヤー 78人 停止中
4位 ビットポイント 39人
5位 ビットバンク 32人
6位 リキッド 26人
7位 コインチェック 14人
8位 ザイフ 12人 停止中
9位 SBIバーチャルカレンシーズ 6人
10位 フィスコ 5人
11位 フオビ 1人

※上記ランキングは仮想通貨ユーザー500人に「セキュリティが強い・安全性が高い仮想通貨取引所は?」と聞いたアンケートの結果です。複数選択不可で1社のみ選択してもらいました。

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