国内動画配信事業大手の株式会社DMM.com(以下DMM)が、一般のユーザーがいつでも気軽にマイニングに参加できるクラウドマイニングサービスを提供すると9月8日に発表しました。
Webを通じて様々なコンテンツを提供する株式会社DMM.com(本社:東京都港区、代表取締役社長 片桐孝憲 http://www.dmm.com/ 以下DMM )は、9月8日に仮想通貨事業部を発足し、仮想通貨のマイニング事業「DMMマイニングファーム」の運営を10月から開始します。
参照元:DMM.comGroup
概要
DMMは国内最大規模となるマイニングファームを運営することを発表し、将来的には世界のトップ3を目指すとの事です。
2017年10月からのトライアルを経て、年内には世界に向けて「DMM POOL」が公開されます。
多数の既存のクラウドマイニングサービスは海外製であるのが多い事に対して、DMMが運営する事で一線を画し一般ユーザーが安心して利用できるサービスとなる模様です。
マイニングとは
仮想通貨の取引が正当に行われているという認証を行う為の演算処理の事。
報酬として新たに発行された通貨を受け取ることができる。
ビットコインは発行上限が決まっている為、金に例えられる事もあり「マイニング(採掘)」と呼ばれている。
GMOはマイニング専用チップの開発も
昨日にGMOインターネット株式会社(以下GMO)もマイニング事業に参入することを発表しており、GMOは仮想通貨ビットコインのマイニング事業に約100億円もの投資を予定しています。
GMOインターネットが9月7日、最先端の7nm半導体チップを活用し、北欧に「次世代マイニングセンター」を設置。
ビットコインのマイニング事業に着手することを明らかにした。
仮想通貨市場に衝撃を与えたこの発表への質疑に応えるため、同社は9月13日に説明会を開催。
代表取締役会長兼社長・グループ代表の熊谷正寿氏らが登壇した。
概要
GMOが自ら国内半導体メーカーと共同で開発したマイニングチップは、競合製品より56%以上の省エネを見込み、マイニングにかかる課題の一つとされる消費電力を軽減します。
また世界で最も安価な水準とされる安価な再生可能エネルギーを利用しやすい環境が整っており、気候そのものが寒冷である為、冷却効率の高い北欧にマイニングセンターを設置する事で、日本での運用に比べて約3分の1という大幅なコストダウンを見込んでいます。
この自社マイニング事業の成果が現れた後は、クラウドマイニングも行う予定となっています。
さらにGMOは一般ユーザー向けにマイニング用ボードの販売を行い、よりマイニング事業に参加しやすい環境作りも目的としています。
この仮想通貨マイニング事業について、同社代表取締役会長兼社長で同社グループ代表の熊谷正寿氏は、マイニングセンターの立地条件とマイニング専用チップに圧倒的な競争力があるとの見方を示し、「負けはない」と強気の姿勢を見せています。
熊谷氏の発言詳細:仮想通貨マイニング事業「負けはない」とGMO熊谷正寿代表語る
まとめ
大手企業がマイニング事業に参入するという事は、仮想通貨による取引が拡大している証明の一つであると言えます。
DMMやGMOのクラウドマイニング事業が軌道に乗り、一般ユーザーの参加が増えていくと、日本国内でも仮想通貨の利用が一気に加速するかもしれません。
しかしDMMやGMOといった金融事業のノウハウを持った大企業の本格的な参入で、今後マイニングの寡占化が進んだ場合、仮想通貨にどのような影響を及ぼすか注目する必要がありそうです。