ビットコインのメリット・デメリット

 

ビットコインにはどんなメリットとデメリットがあるのかを紹介します。

画期的なシステムを持つビットコインですが、その便利さとともに複数の問題を抱えている発展途上の存在です。

ビットコインの良い要素と悪い要素を両方知ることでビットコインに対する接し方が見えてきます。

 

 

ビットコインのメリット

まずはビットコインにはどのようなメリットがあるのかを紹介します。

ビットコインは多くの革新的な機能を持ち合わせているので一つずつ見ていきましょう。

 

ビットコインのメリット① 送金手数料が格安・送金が速い

送金手数料が格安・送金が速い

 

ビットコインが現在のような大きな地位を確立した理由の一つとして送金手数料の安さ・送金の速さが挙げられます。

ビットコインは送金手数料を非常に安く済ませることができるのが大きな注目ポイントになっています。

 

これまでのように日本の銀行から海外の銀行へ送金を行う際は、送金額の2~5%程の手数料が必要です(10万円送金すると2000円~5000円程度)。更に送金が行われるには1週間~10日程かかります。

実際に海外へ送金を行ったことがある人は多くないと思いますが、この手数料と期間がかかるとなれば海外送金へのハードルはかなり高くなってしまっているでしょう。

 

その点、ビットコインで海外へ送金する際の手数料は「数円~数十円」です。更に銀行などの仲介業者を経由せず送金相手と直接やり取りを行うので、送金後すぐに相手の元へビットコインが届きます。

 

実際は取引手数料の額には段階があり、高い手数料を払う程相手に届く時間も速くなります。ビットコインの保有方法によっても手数料は若干異なるようですが、よほど急ぎではない限り高段階の手数料は指定しなくても良いのではないでしょうか。

ユーザーの手数料はマイナーに支払われる

この手数料がどこに支払われるかというと「マイナー」です。マイナーは取引環境を維持するための作業を行ってくれているので、維持費として若干の手数料を受け取ることができます。

現状では海外からモノを購入するには支払い方法・配送方法など障害が多く、気軽に海外商品を購入できるような状況ではありません。

しかし、ビットコイン決済が可能になれば支払いをスムーズに行うことができるので、これまでよりも容易に海外商品を購入できることになるでしょう。

 

ただし、手数料と速度についての問題があります。現在ビットコインの取引量は急激に増えていて、ビットコインの取引量が増えると取引処理に時間がかかってしまうので、取引速度が遅くなり手数料が上がる傾向にあります。【スケーラビリティ問題

 

今後取引データの容量を小さくするなどしてこの問題を解決しようと試みていますが、ビットコインを利用する際はこのような問題を抱えているということを頭に入れておきましょう。

 

ビットコインのメリット② 海外でスムーズに支払いができる

海外でスムーズに支払いができる

 

現在ビットコインを取り扱っている店舗は世界で数万店ほどです。しかし、ビットコイン決済を導入する店舗は日に日に増えていて、一年後には現在の数倍の店舗でビットコイン決済が可能になるでしょう。

そうなると、海外に旅行や仕事で行った際に現地での支払いをビットコインで全てまかなえるといった状況になってきます。今までは日本円をドルやユーロに両替してから支払う必要がありましたが、ビットコインで決済を行えるとなると両替の必要がありません。

 

また、海外で買い物をする際にクレジットカードを利用する人も多いかと思いますが、アフリカでクレジットカードを使用すると30%程の割合でカードのスキミング(データの抜き取り)が行われているようです。

ビットコインでは、ビットコインのデータを送るだけで個人情報などは一切相手に分からないので、こういったスキミングの被害に遭う心配もありません。

支払い額を間違えることもなく、両替の手数料を取られることもなく、必要な分だけ使えるので余った通貨の心配をすることもなく、スキミングの被害に遭うこともなく良いことずくめです。

 

現在のペースでビットコイン決済ができる店舗が増えれば、海外に行く際に通貨の心配をしなくても良い日はそう遠くないでしょう。

 

ビットコインのメリット③ 法定通貨のリスクヘッジ

法定通貨のリスクヘッジ

 

法定通貨というものは国の信用によって支えられているので、国が傾くと法定通貨も傾きます。

その国の法定通貨を大量に保有していて大金持ちと言われている人でも、その国の法定通貨の価値が無くなれば一文無しへと早変わりします。

 

その際にビットコインとして資産を保有しておけば、ビットコインの価値は世界共通なので自国の法定通貨が使用できなくなったとしても問題ありません。

法定通貨の価値が「0」になることはレアケースですが、0にはならないまでも自国の法定通貨の価値が現状より下がる可能性はどこの国にもあるので、資産の減少を防ぐためにもビットコインの保有は一つの有効な方法ではないでしょうか。

 

実際海外では自国の法定通貨のリスクヘッジとして、信頼できる他国通貨や金を所持している人が多くいます。日本の通貨「円」は世界的に見ても信頼度が高い通貨ではありますが、万が一に備えてのビットコインの保有を選択肢に入れておくべきでしょう。

 

ビットコインのメリット④ 透明性が高く不正が起こりづらい

透明性が高く不正が起こりづらい

 

ビットコインの取引は誰しもが確認できるので、不正が起こりづらくなっています。

利用者・マイナーで取引の確認を随時行っており、不正な取引が発生すれば承認されずに取引が成立しないシステムになっています。

ビットコインの取引が初めて行われた時から今日に至るまでの全ての取引履歴が残されており、今後行われる取引も残され続けるので送入金の保障にもなり、ビットコインが価値を確立した大きな要因の一つとしてこの透明性の高さがあります。

 

ビットコインのメリット⑤ 24時間365日取引が可能

24時間365日取引が可能

 

こちらは仮想通貨トレードを行う際のメリットになりますが、株やFXと違って仮想通貨は365日24時間取引を行うことができます。

株は平日の9時~15時まで、FXは月~金の間しか取引を行うことができませんが、仮想通貨のトレードは1年中どの時間でも取引を行うことができます。

 

トレードを行ったことが無い人はあまりピンと来ないかもしれませんが、ビットコインは投機を目的としたトレードが頻繁に行われたことで現在の普及があります。

 

ビットコイン発足当初は0.07円程度の価値しかなく注目しているのもほんの一部の人たちだけでした。しかし徐々にですが、その画期的なシステムや利用するメリットが知れ渡るようになり、ビットコインの今後の可能性にかけた人たちがどんどん通貨をビットコインに変えるようになりました。

 

そうするうちにビットコインの価値は上がり、2017年6月には33万円程になるまでに上昇しました。発足当時のおおよそ800万倍です。

その頃初期にビットコインを手にしていた人たちの資産が膨大に増え、「ビットコインを所有すればお金持ちになれるんだ」との話題が先行してビットコインの知名度が広がっていきました。

ビットコインの使用目的は大半が投機

現在でも、ビットコインの取引が行われているうちの大半は投機を目的としたトレードでの取引となっています。買い物などに利用されているビットコインはほんの一部です。

ビットコインはまだ歴史が浅く不安定な要素も多いので頻繁にトレードが行われ、価格の変動も非常に激しくなっています。大きく勝って儲ける人もいれば大きな損害を被っている人もいます。

取引の間隔はFXに似ていますが、値動きがFXの比じゃありません。一日に数万円変動することもあるので、短期的なトレードを行うと利益・損害が膨大な額になることもあります。

 

ただ、全体的に見るとビットコインを購入した大半の人が利益を得ています。

2017年7月現在までビットコインの価格は上昇を続けているので、これまでにビットコインを購入した人は購入時よりも価格が上がっているという人がほとんどです。

したがって、「ビットコイン=儲かる」という認識を持った人々が多く参入してきて需要が拡大したため更に価格が上昇しました。特に、2017年5月に仮想通貨全体の大幅な価格上昇が起こり、ビットコインを含めたアルトコイン全般が5~30倍ほど価格が上昇しました。

今後の相場については不透明

2017年7月現在では、ある程度価格の変動は落ち着いていますが、またいつ大きな変動が起こるか分からないので要チェックです。8月にはハードフォークというビットコインの大きなシステム変更が行われるやら行われないやらの議論が行われているので、8月前後で大きな価格変動が起きると大方の有識者が予想しています。

 

ビットコインは最低0.01BTC(3000円前後)からでも購入することができるので、投資の経験が無い方でも気軽に始めることができるのが魅力です。もし興味がある方がいれば一度トライしてみるのも良いでしょう。ただ、ビットコインの購入は自己責任でお願いします。

 

 

メリット総括

メリット総括

 

以上ビットコインのメリットをいくつか挙げてみました。

  • メリット① 送金手数料が格安・送金が速い
  • メリット② 海外でスムーズに支払いができる
  • メリット③ 法定通貨のリスクヘッジ
  • メリット④ 透明性が高い
  • メリット⑤ 365日24時間取引が可能

特に送金が安い・早いは非常に大きなメリットだと思いますね。

実用化にはまだ時間がかかると思いますが、海外とのやり取りが拡大すると私たちの生活にも大きな変化をもたらしてくれるでしょう。

 

ビットコインのデメリット

次にビットコインに関するデメリットを紹介します。

ビットコインは発展途上の存在なのでデメリットも複数存在します。このデメリットをどのようにして改善していくかが今後の利用拡大のカギになるでしょう。

 

ビットコインのデメリット① ハッキングの可能性

ハッキングの可能性

 

ネット上の通貨として存在する上では避けて通れないのがこの「ハッキング」に関する問題です。

まず初めに言っておくこととしては、ビットコインはこれまでハッキング被害に遭ったことがありません。現在のビットコインが信頼を得ている理由の一つとしてセキュリティ機能の優秀さがあり、今日までその機能を発揮しているからこそ信頼され続けているのです。

ビットコインの取引はみんなで管理していると紹介しましたが、その取引履歴を全体で管理することで「改ざん・流出」を避けています。

ただし、管理している人たちの過半数(51%以上)が不正を行ってしまうと、不正を行った結果=正しいと判断されてしまうので、正常な取引が行われなくなってしまいます。でもこれは極論のようなもので、このような状況になってしまうとビットコインの価値が急落してしまい、不正を行った人たちが持っているビットコインもゴミと化してしまうので、わざわざこのような不正を多数で行うようなことはしません。

したがって、この「過半数の不正」という可能性はあまり気にしなくても良いでしょう。

取引所がハッキングの対象に

では、ビットコインのハッキングについて何が問題かというと、ビットコインのシステム自体へのハッキングではなく「取引所」に対してのハッキングです。

 

ビットコインを所持している人の多くは自分のビットコインを取引所に預けています。取引所に預けているビットコインの管理は取引所が行っているので、取引所のセキュリティにハッカーが侵入して情報を引き出すことが可能です。

取引所の事件で最も有名なのが「マウントゴックス事件」です。

 

2014年に東京で起こったこのマウントゴックス事件は、マウントゴックスという取引所が管理していたビットコイン約400億円以上がハッキングによって盗まれたと報道されました。(後にマウントゴックス社の社長が不正送金を行っていたことが判明)

しかしこれは、ビットコインのシステムがハッキング受けたものではなく「取引所」がハッキング・不正を受けて仮想通貨が流出したというものです。

ビットコインの不敗神話は継続中

したがって、「ビットコインはハッキングされない」という不敗神話はいまだに継続しています。ただ、ハッキングの可能性が全く無い訳ではなく、上記の過半数の不正の可能性も完全には否定できず不安要素として残り続けることにはなります。

しかしそれは、銀行に預けているお金が盗まれたり口座が不正利用される可能性があるのと同じで、「100%安全とは言い切れないまでもほぼほぼ大丈夫だろう」という認識を持つべきでしょう。

 

肝心なのは「取引所」を見極めることです。セキュリティ面は他社と比べてどうか、過去の運用実績や会社の歴史はどうか。などといったハッキング対策や規模をしっかりと見極めたうえで取引所にお金を預けましょう。

 

取引所によっては預かっている通貨に保険をかけている会社もあり、もしハッキングされた際にも預けていた資産は保証するという制度を整えている会社も増えています。そういった保証があるかどうかも取引所を決める際の重要なポイントです。

 

■仮想通貨の取引所一覧

 

ビットコインのデメリット② 法律が不明瞭

法律が不明瞭

 

日本では仮想通貨に関する法律が2016年に成立し、2017年の4月に施行されました。

法律が制定されたことにより仮想通貨を国が認めたという見方もあり、仮想通貨を所持する日本人が一気に増加しました。

 

この法律では取引所を金融庁が監視するという項目や、仮想通貨を金融資産ではなく「モノ」として扱うことを定めただけの法律であり、今後も仮想通貨に関する新しい法律が施行されていくでしょう。

まだ完全に法律が定め切れらていないという点はビットコインを所持するにあたっての不安材料です。現在では自由に行えている取引も今後規制がかかる可能性がありますし、仮想通貨を利用するに際に税金が多く乗せられる可能性もあります。

 

これは日本だけではなく世界で見てもまだ法整備が整っていない状態なので、利用する際の障害となる可能性があります。

実際、中国では仮想通貨のやり取りを行っていた銀行口座が凍結される事態が起こっているので、今後日本でも縛りが強くなる可能性があります。

 

ただ、この問題に関しては先行きがどうなるか全く分からない不透明な状態なので、法律が成立した際にどのような選択を取るかが重要になるでしょう。

 

ビットコインのデメリット③ 意思決定に時間がかかる

意思決定に時間がかかる

 

ビットコインには管理機関が無いので、方向性を定める際の意思決定に時間がかかってしまいます。緊急を要する問題を解決する際にも、なかなか意見がまとまらず決断が遅くなるケースが度々起こっているのが現状です。

意思決定を行うのは

  • ①ビットコインコミュニティ(ビットコイン財団などのビットコイン推進機関)
  • ②マイナー(新たなビットコインを採掘している人たち)
  • ③取引所(ビットコインを販売している会社)
  • ④ビットコインユーザー(私たち)

主に①②の人たちで意思決定が成された後で③→④と情報が降りてく体制になっています。

したがって、実質意思決定を行っているのは①ビットコインコミュニティと②マイナーです。しかしどちらにも決定権は無いので、お互いが合意するか過半数の賛成が取れたものを採用するという形をとっています。

①②での相談でもどうしても決定しなかった問題が③と④にもまわってくるという認識で良いでしょう。

 

では①②の人たちが実質管理しているのかという疑問が出るかと思いますが、ビットコインを利用するのは④のユーザーであり、ユーザーに販売している③の取引所も重要な立場にあるので、①②の人たちは③④が納得できるような決定を下す必要があります。

そうでないとビットコインの価値を担保することが出来ないのです。

 

このようにして複数の組織経て意思決定がなされるので時間がかかってしまいます。

ビットコインはオープンなシステムなのでこの遅延問題は必然です。コミュニティとマイナーの迅速な決断を祈るばかりです。

 

デメリット総括

デメリット総括

 

以上がビットコインが抱えている問題=デメリットです。

まだまだ発展途上なので解決しなければならない問題が多いですが、逆に今の状態をチャンスだと考えている人が多いのも事実です。

不安要素が多いビットコインですが、この不安が徐々に解消されて多くの人に支持されるようになるとビットコインの価値は現在より大幅に上がることでしょう。

 

そうなることを見越して(期待して)いる人たちは、今ビットコインを保有しておくことで将来莫大な資産を手に入れることができると考えています。

これは他人事ではなく、私たちにもその莫大な資産を得られる可能性があります。

 

現在は30万円ほどの価値があるビットコインですが、一年前の2016年7月段階では7万円ほどの価値しかありませんでした。つまりこの一年間でビットコインの価値が約4倍になっているのです。

したがって、今後更に価値が上昇する可能性があるので、今ビットコインを買っておくと将来的に自分の資産が何倍にもなる可能性があります。

しかし、逆にビットコインの価値が現在より大幅に減少する可能性もあるので、まさにハイリスクハイリターンにはなりますが、ビットコインのポテンシャルにかけて投機してみても良いのではないでしょうか。

 

■取引所口座を開設してビットコインを購入する

 

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