2017年9月4日に中国からICOに関する衝撃的な発表がありました。それがこちら

中国人民銀(PBoC)は、ICO(Initial Coin Offering)を違法な資金調達方法であるとし、今後のICOを禁止した。これを受け中国のICO情報提供サービスサイト、ICOINFOとICOAGEは、サイトを通じたICOトークンの販売サービスを停止する緊急措置をとった。

PBoCと中国証券監督管理委員会、中国銀行監督管理委員会、中国保険監督管理委員会は共同声明の中で、「ICOは違法な資金調達方法で、既存の金融システムに悪影響を及ぼす」との見解を示した。
また、今後すべての企業や個人がICOによりトークンを発行し資金を調達することも禁止し、銀行や金融機関に対してもICO関連のビジネスを行わないよう呼びかけた。すでにICOで資金提供を受けた企業や個人には、投資家保護を目的としてICOで取得した資金の返金を要求している。

参照:http://btcnews.jp/3cdhrahq12456/

中国がICOによる資金調達を違法と判断し、今後中国人はICOに参加することを全面的に禁止としました。

銀行や金融機関に対してもICO関連のビジネスを禁止としているため、国家全体としてICOには関わらない意向を示しました。

その結果、中国人の仮想通貨保有者は続々と仮想通貨を手放すことになり、世界的に仮想通貨価格が暴落する事態となりました。

おすすめ記事

仮想通貨のほとんどの銘柄が暴落

中国がICOの禁止を発表したため仮想通貨全体が軒並み暴落しています。

規制によって仮想通貨を手放した中国人が多く、大量の仮想通貨が売りに出されたため価格が下落する結果となりました。

現在取引が行われている通貨にはICO規制は適用されませんが、ICOではビットコインなどを使って資金調達するケースが多いため仮想通貨全体的に影響を受けました。

そもそもICOとは?

ICOとは企業が仮想通貨(トークン)を発行することで資金を集める方法です。

投資家は将来的にトークンの価値が上昇する可能性が高いため、多額の投資を行うことでICOは昨今話題になっている資金収集方法です。

仮想通貨元年と呼ばれている今年は、新規発行された仮想通貨が100以上もあると言われており、実際そのほとんどが発行時の価格より数倍上昇しています。

ICO時に数十億円の資金調達が行われるケースも頻繁に起こっています。

ICOはどうして違法とされたの?

しかし、実際に発行されているトークンは仮想通貨と呼べないモノも多く、株の代わりとして発行されているだけの違法性の高いトークンが多いため中国当局はICOによる資金調達を違法と判断しました。

仮想通貨はブロックチェーンなどを使用することでそのもの自体を通貨の代わりとして使用できることが前提とされていますが、トークンの中には何の機能も持たないものも多く見られます。

企業がICOを行う際にはホワイトペーパーと呼ばれるトークンの機能や使い道などを示したものも一緒に発行されますが、実際はホワイトペーパーに記載された内容を実行されないトークンが多々ありました。

こういった状況からICOに懸念の意を示している国が複数存在しており、その中でも中国がICOの禁止という大きな規制を発表しました。

8月にアメリカやシンガポールもICOに注意喚起

2017年8月にはアメリカやシンガポールもICOに関しての規制を発表しています。

参照:シンガポールがアメリカに続いてICO規制に乗り出しか

中国のように全面的にICO参加を禁止するという訳ではなく、ICOの中には証券の代わりとなっているようなトークンがあるので、そのような一部のICOには規制をかけるという内容です。

株式での資金調達には多くの規定がありますが、ICOに関してはまだまだ制度が整っていないため法規定を逃れるためだけにICOを行っている企業が多いため、各国がICOに対しての対応に追われています。

今回の中国ICO規制による世間の声

今後日本もICO規制はかかるのか

気になるのは日本も今後ICOに対する規制が行われるのかということです。

経済大国アメリカが規制を行っている状況なので、日本もICOに関して野放しはできないのではないかと思います。

したがって、今後何かしらの規制は行われるでしょう。

しかし中国のように全面的に禁止するといった重たい内容ではなく、アメリカのように一部のICO規制に留まるのではないでしょうか。

規制が発表されることによって「ICO参加」と「仮想通貨価格」に影響が出るので随時注目しておきましょう。

おすすめ記事

Twitterでフォローしよう