ここでは仮想通貨の投資セミナーについて触れていきたいと思います。
投資セミナーもHYIPと同様に詐欺が横行しています。ここではセミナーの目的と実例を紹介していきます。
目次
仮想通貨投資セミナーの目的
現在日本での仮想通貨の投資セミナーは主に2つあると思われます。
1つ目は初心者向けに仮想通貨に対しての説明をするセミナーで、もう一つは有名人などを利用したHYIPと融合させた投資セミナーです。
後者は主催者の目的はすでに分かりやすいですが、前者はどうでしょう?
前者の場合でも主催者はセミナーをすることによって自分にメリット(主に自分の利益目的)がないようなことをしようとは考えません。例えば仮想通貨のセミナーと謳い、その後「教材の販売」や「これから高騰する仮想通貨を教えるための有料セミナーへの案内」・「ICOへの勧誘」など目的は様々です。
また「これから高騰する仮想通貨を教えるセミナー」というのも煽り行為(セミナーで教えた仮想通貨を主催者側が最初から大量に保有しておき参加者が増え価格が高騰すると売り抜けるなどの行為)ということも考えられるでしょう。
結局主催者も自分の利益にならないようなことはしないと考えるのが妥当でしょう。
全国で開催されている仮想通貨投資セミナー
仮想通貨の投資セミナーは全国で行われており、ほぼ毎日どこかでは講演されている状態です。
下記のサイトではセミナーの一覧が確認できます。
純粋な勉強会のセミナーもありますが、多くが投資関連のセミナー募集であることが分かります。
セミナーに参加する際には内容をしっかりと確認したうえで足を運んだほうが良いでしょう。
詐欺疑惑がかけられている仮想通貨投資セミナー実例
フィリピン政府公認と偽ったノアコイン
実際の投資セミナーの内容はどのようなものだったのでしょうか?
疑惑がかけられている仮想通貨の一つとして「ノアコイン」があります。
ノアコインを簡単に説明すると、フィリピン政府公認の仮想通貨で国家プロジェクトになっているというもので、ノアコインプロジェクトという名のもと8億ドル(約900億円)もの資金が集まっているという噂でした。
基本的にノアコインのセミナーに参加しそこでプレセールの案内などを受けノアコインを購入するという流れです。ノアコインは他の暗号通貨と異なり「利息」というシステムがあり、初年度の配当が20%あり、その後毎年ごとに配当率が下がっていくというものです。
さらに紹介報酬などもあり、いわばMLM方式で資金を集めています。ノアコインの投資セミナーでは約1000名以上の参加者が集まり広告塔として芸能人も参加していました。これは有名な「円天事件」も芸能人を広告塔としていたのと同じです。
ノアコインが疑われた理由
ではなぜノアコインが疑われだしたのかというと、まず最初にフィリピン大使館からの警鐘があり「ノアコインはフィリピン政府は公認していない」と発表がありました。その後、当初協賛企業と言われていたフィリピン・ナショナルバンクが「取引関係も協賛もない」と完全否定しました。
この時第二期のプレセール予定でしたが延期になり、その後結局、運営側は全面謝罪・全額返金の表明をしました。ただしいつまでにどれくらいを返金するか明言していなく、基本的にMLM方式で紹介料が支払われていたり配当が支払われているので全額返金するのは不可能かと思われます。(信憑性は分かりませんが実際に一部の人は返金されているそうです。)
また登記情報でこの法人を検索すると代表者がたった一人であったり資本金100万円の小さな会社で、住所を調べるとレンタルオフィスだったりと散々でした。
ノアコイン潜入記事:過熱する仮想通貨「投資セミナー」に潜入!そこで目にした驚きの実態
まとめ
このように投資セミナーやイベントを装い資金を集め、ある程度集まったら逃げるという手口は非常に多く見受けられます。また投資家の信用を引くため芸能人や公共機関の名前を出してくることもしばしばあります。
基本的に仮想通貨に投資する場合、絶対に上がるや儲かるなどありません。また芸能人などはインフルエンサーとして呼ばれているだけであって、実は内情をしらないことが多いと思われます。
こういう真偽性が疑われるセミナーや詐欺に合わないために、公共機関の名前などを出してきたセミナーなどがありましたら、やはり自分で調べて本当に関連があるかの裏付けが必要です。
投資は自己責任になりますのでくれぐれも注意が必要です。